2025年4月に関西からタイへ広州経由で向かった。
利用したのは中国の大手航空会社の一つ「中国南方航空」。
広州は香港やマカオからも近く、タイへ向かうには以外と便利な経由地だと思う。
今回選択したフライトは出発した日にタイには到着せず、翌日の午前中に到着する。
ということで、経由地の広州で一晩過ごす必要がある。
そのまま空港内で過ごしても問題ないが、中国南方航空では翌日以降の乗り継ぎ便で、且つ、6時間以上の乗り継ぎ時間がある場合は無料でトランジットホテルを提供していた。※2025年4月時点での内容
無料ならどんなものか利用してみたいと思い、あえて翌日以降にタイへ到着するフライトスケジュールを選んだ。
はたして無料のトランジットホテルとはどんなものか?空港での手続きや流れも紹介しておく。
広州白雲国際空港
中国南方航空のCZ390便で関西から広州白雲国際空港に到着。
乗り継ぐフライトは翌朝8時15分の出発予定。乗り継ぎ時間は約12時間とたっぷりだ。
まずは広州で中国に入国する必要がある。
今回は乗り継ぎによる一時入国なので写真の左側=「Transit Without Visa」を申請する。
申請用紙はカウンターの少し手前の場所で入手可能。記入用の机と案内があるのですぐに分かるはず。
必要箇所の記入を終えてカウンターへ向かう。1組が申請中で椅子に座って少し待つ。
で、筆者の順番になったのでパスポートと記入した申請用紙を係員に渡す。
すると、、日本人はこの用紙は不要で、入国カードだけ記入すれば問題ないと説明を受けた。
入国カードとは飛行機の中で配布される一般的なもの。
いわゆるトランジット用とか関係なく、フツーに入国する手続きだけで大丈夫だった。
どうやら日本人の扱いについてルールが変更になったようだ。
気を取り直してイミグレーションの手前に置いてある入国カードを記入。
そのまま入国手続きを終えて無事完了。
担当した係員から目的の確認があったが、トランジットホテルの利用と告げれば問題なく通過できた。
ちなみに、預け荷物は最終目的地のタイまで運ばれるため広州ではピックアップできない。
トランジットホテルで必要な下着や衣類は、予め機内持ち込みの鞄に入れておきましょう。
バゲッジクレームを素通りして出口へと向かう。
中国南方航空サービスカウンター
アライバルホールに出るとマップで位置関係を確認しておきましょう。
この後、中国南方航空のサービスカウンターで手続きが必要になる。
50と書かれた番号付近にカウンターがあるのでひたすら目指す。
こちらが中国南方航空のサービスカウンター。
左側はビジネスクラスや上級会員向けの入口、右側がエコノミークラスの入口。
訪れた時は利用者がいなかったのですぐ手続きをしてもらえた。
必要なのは航空券(到着便と乗り継ぎ便の2枚)とパスポートのみ。
無料のトランジットホテル
もし希望のホテルがあっても、基本的に担当者の方でホテルをアサインする流れ。
どうしてもホテルを指定したい場合は、事前に中国南方航空のHPから指定することが可能。
筆者は事前指定せずに当日カウンターでアサインしてもらった。
写真のシールを渡されるので、上半身の見える位置に貼り付けておくこと。
シールにはホテル名が記載されている。今回は「南航明珠空港大酒点」を用意してもらえた。
シールをシャツの見える位置にに貼り付けると、スーツを着た担当者から後についてくるよう指示される。
他に女性2名も同じホテルのシールを貼り付けていたので、人数が揃った時点で移動するみたい。
スーツを着たお兄さんの後をひたすら追いかける、、
どうやらホテルへ向かう送迎バスに向かっているようだ。
8割ほどの座席が埋まっているマイクロバスに言われるがまま乗り込む。
日本語の話し声が聞こえたので日本人の乗客も乗っていたようだ。
私と女性2人が着席したと同時にバスは間もなく出発。
広州南航明珠空港大酒店
10分ほど走らせて目的地であるホテルに到着。
ホテル名は「南航明珠空港大酒店」
英語名だと「Southern Airline Pearl Hotel Guangzhou」
無料なのでコンパクトなホテルを想像していたけど、たぶん立派な4つ星ホテル。
ホテル名からも分かる通り中国南方航空が運営しているホテルで、CAさんの宿泊先としても利用されている。
ロビーは広々として天井も高い。このグレードのホテルに無料で宿泊できるとはにわかに信じ難い。
なんだか申し訳ない気持ちにさえなってしまう。それくらい立派なホテルだ。
中国南方航空のホテルだけあって、ロビーには「エアバスA380−800」のデカい模型が展示されている。
現在は使用されていないが、数年前まで中国の航空会社では唯一の総二階建ての機材として活躍していた。
トランジットホテルとして利用する場合、通常のチェックインカウンターと異なる。
同じ送迎バスで到着したほとんどの乗客はトランジット利用。
長い列ができて15分ほど待たされる。やっと順番が回ってきてパスポートと搭乗券を差し出す。
基本的にビジネスクラスや航空会社の上級会員以外は、ツインルームで他人と2人で利用することになる。
さすがに知らない男性と一緒の客室はちょっと無理。シャワーを浴びてる時に何か盗まれたりする恐れもある。
回避方法として2,500円を支払って一人で利用させていただく。支払いはクレジットカードで大丈夫。
ちなみに、翌朝のフライトは8時台。出発3時間以上前の朝5時発のバスに乗車するよう案内された。
その時のメモがこちら。シンプルで分かりやすい。
客室
カードキーを渡されて客室へ自力で向かう。が、、このホテルは大きくて客室も多い。
フロアの写真を見ていただくと奥まで長く続いているのが分かると思う。
アサインされた客室は3096号室。3階の客室であることは分かるが客室の場所がすぐに分からない。
客室番号は4桁で客室の並びが番号順ではなく途中で変わったりして迷子になってしまう。
結局、途中で見かけたスタッフに聞いてなんとかたどり着いた。
時刻は19時30分。
まだ夜は早いが飛行機とホテルまでの移動でかなり疲れてしまった。
それでも貴重なトランジットホテル。頑張って客室の撮影を行う。
客室に入ると左側に洋服を掛けておくバーとハンガーが数本。下にはスーツケースなどの荷物置き場。
体重計や使い捨てのスリッパーも用意されていた。
奥へ進むと全身用の鏡、ミニ冷蔵庫、電気ケトルと無料の飲料水が2本。
ミニ冷蔵庫の上にある引き出しを手前に引いてみる。
コーヒーカップ、マグカップ、インスタントコーヒーと紅茶が収納されている。
とても綺麗な状態で衛生面は全然問題なさそう。
寝心地の良い大きなシングルベッドが2台のツインルーム。立派なシティホテルといった印象だ。
もし、日本で同じクラスのホテルを予約すると1万円では難しいだろう。
何度も言うが、今回はこの客室に2,500円で宿泊する。
他人と一緒に利用しても問題ない方は無料となる。(二人で宿泊する場合は完全に無料)
奥には一人掛け用のソファ席が2脚とコンパクトなテーブル。
ビジネス利用を想定した作業机と椅子。
ティッシュペーパーやデスクライト、電源コンセントなど設備は申し分ない。
ベッドの向かい側には埋め込まれた液晶テレビ。
中国製と思われるが、テレビサイズは42インチ以上でかなりの大きさ。
スマートテレビかどうかは不明だがYouTubeの視聴はできなかった。
ベッドサイドにはデスクとランプ、電源コンセント、電話機。
気になるWiFi速度は不安定で遅いため全然使用できなかった。
バスルーム
バスルームは清潔でとても広い。正面にある洗面台は鏡のフレームが照明になっている。
バスタブは無し。シャワーブースも広々として水圧、お湯の温度も申し分ない。
シャワーの種類は手持ちと天井からの2種類。
トイレはシャワーブースと別れているので日本人でも安心。
さすがにハンドシャワーは装備されていなかった。ウォシュレットも未装備。
グラスとアメニティ。
歯ブラシと歯磨き粉、櫛、バニティキット、シャワーキャップ、耳栓、ボディローション。
これだけ充実していれば十分じゃないでしょうか。
バス用品はシャンプー、シャワージェル、コンディショナー。
タオルはバスタオルとフェイスタオルの2種類
海外製だがヘアドライヤーも用意されているので安心。
基本的に下着を含む衣類さえ持参すれば、他はなんとかなりそうな感じ。
夕食
客室の撮影を終えてお腹が空いてきた。
ホテル周辺の情報を調べてみたが、あいにくレストランなどの飲食店は見当たらなかった。
諦めてホテル1階にあるセブンイレブンへ行ってみる。奥にはマクドナルド。
中国のセブンイレブンはホットフードが充実している。
チキンを中心に中国料理っぽい何かが10種類以上と充実のラインナップだ。
しかし、セブンイレブンの中はホテルの宿泊客でいっぱい。じっくり見て購入する余裕はなさそう。
イートインスペースとして椅子とテーブルが用意されている。
ドリンクとのセットメニューやカレーなんかも販売されているので、こちらは店内で食べるのが良さそう。
いろいろ悩んでいるとどんどんお客さんが増えてきたので撤収。
奥にあるマクドナルドにしよう。マクドナルドではメニューが表示された電子ボードでオーダー、支払いが可能だ。これは日本でも導入されているので操作は特に問題なし。
注文に悩んでも相手を困らせることもなく、ゆっくり選べるのでこっちの方が気持ちは楽。
マインクラフトとのコラボセットを注文。
価格は800円くらいしたと思うが安定の美味しさで満足。
マインクラフトの人形がこちら。
なんだかよく分からないキャラクターだが、とりあえず甥っ子のお土産に持って帰る。
早朝に空港へ
翌朝は5時出発のバスに乗車するため朝4時に起床する。
前日は少し早めの就寝で5時間はぐっすりと眠ることができた。
日本から持参したカロリーメイトと飲料水で早朝の朝食を済ませる。
急いでシャワーを浴びて少ない荷物をまとめる。
早朝4時45分はまだ夜明け前で暗い。
それでも5時のバスに乗車するため、多くのトランジット客が一斉にチェックアウトする。
チェックアウトの手続きはカードキーを返却するだけなのでスムーズ。
もし、午後のフライトに乗り継ぐ場合はホテルで無料の朝食をいただくことができる。
おそらくブッフェスタイルでそこそこ豪華な内容ではないかと思われる。
5時に出発するバスは利用客が多いため2台用意されていた。
1台目のバスはすぐに満席になってすぐに走り出した。
すぐに2台目のバスが到着して乗車。こちらは満席ではなく6割くらいの乗車率でゆったり。
バスは昨日到着した広州白雲国際空港へ向けて走り出した。
この後、空港でちょっとしたトラブルがあったので、その様子は次回のブログで紹介する。
まとめ
動画でも公開しています。
今回は中国南方航空の無料トランジットホテルを紹介させていただいた。
広州で中国に入国するのは初めてで、アサインされたトランジットホテルの利用も初めて。
当日まで少し不安はあったものの、実際利用してみると以外と手続きは簡単だった。
というのも、中国に入国さえしてしまえば、あとは中国南方航空のカウンターで指示通りに動くだけ。
スタッフが案内してくれるので何ら難しく考えることはない。
今回は想像してた以上に立派なホテルにアサインされたが、どのホテルにアサインされるかは運のようなもの。
毎回同じとは限らないので、当たりハズレみたいなのはあるかもしれない。
それでも、乗り継ぎの対象者に無料で提供しているサービスとしては十分満足できると思う。
友達同士やカップル同士で利用する場合は特にオススメ。追加料金不要で無料のままだ。
筆者のように他人と一緒ではなく1人で客室を利用したい場合は、チェックインの際に伝えて料金を支払えば可能なはず。
ちなみに、今回紹介した中国南方航空のサービスは2025年6月末までとなっている。
以降のトランジットホテルサービスについては中国南方航空のHPより最新情報を確認してほしい。
次回は中国の広州からタイのバンコクへ向かう。
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