【フライトレビュー】格安の国際線LCC「ノックスクート」XW111でタイへ

ダナンから帰国後、今後コロナウイルスの影響がどこまで拡大するか分からず、、
もし、欧米にまで拡大すると間違いなく海外への渡航がしばらく難しくなると考え、
まだコロナウイルスの影響は中国を中心とした限定的な3月上旬から再びタイのパタヤへ向かった。
※2020年3月10日時点
※自宅からパタヤ(ホテルの部屋)までマスク着用、常に手洗いを意識して除菌シートを持って向かった。
ドンムアン空港までの往復料金
航空券の検索サイト「スカイスキャナー」で調べるとスワンナプーム空港行きのフルキャリアは4万円代で購入可能。
利用者が少ないことと、日本は旅行シーズンではないため安いのだろう。
でも、今回はLCCを利用してみようとドンムアン空港行きのフライトを検索。
するとノックスクート往復17600円が最安値で表示された。

LCCの料金は片道が基本となっているので、単純に往路と復路の料金の合計となる。
そのため往路と復路を別々の航空会社を利用するプランも可能で、往路はノックスクート、復路はエアアジアなんて組み合わせもアリだ。
しかし、フルキャリアの場合は片道だとかなり高額になるケースがほとんど。
往復での利用を基準としているため、片道と往復の料金差があまりないので片道だと高額になってしまう。


今回ノックスクートのホームページより購入したフライトチケットは3月10日の往路が6996円、3月16日の復路が10212円だった。
ただし、LCCで注意しないといけないことは荷物の重量。
ノックスクートは機内持ち込みのサイズが54cm×38cm×23cm以内(3辺の合計が115cm以内)と重さが7kgまで(ラップトップPCは+3kgまで許容)となっている。
いつも海外旅行で使用するスーツケースはサイズも重さも間違いなくオプション料金を払って預け荷物にする必要がある。
これでは料金が高額になってしまうので、LCC利用者では有名な「キャビンゼロ44L」のバックパックを購入した。
このキャビンゼロは機内持ち込み可能なサイズで且つ、商品自体の重さも750gと軽いため、一週間くらいの荷物を入れても7kg以内に収まるのだ。
パンデミック前の関西空港
ノックスクートXW111は関西空港8時30分発
前後に出発するはずの中国、韓国へのフライトは欠航の文字が並んでいる。
2020年3月10日。
当日は2時間前の6時30分頃チェックインカウンターで発券するため早めに関西空港に着いた。
従来は早朝利用の中国人観光客も多かったようだが、さずがに現在の関西空港はガラガラ。
チェックインカウンターもほとんど閉まっている。
早朝というより深夜の関西空港のようだ。
ノックスクートのチェックインカウンターには誰も並んでいないので数分で発券完了。
セキュリティチェックも利用者が少ないからか一か所しか運用していない状態。
関西空港はスカイラックスの「ワールドベストエアポート」に何度も選ばれているようだ。
決して大きな空港ではないが質の高さは日本ならでは。
出国手続きも一瞬で終わり、あっという間に制限区域まで来た。
この時間はお店も空いていないので寂しい印象しかない。
誰もいないフロアにインフォメーションディスプレイに映し出される顔だけが優しく微笑んでくれている。
こんな関西空港は初めてだ。
子供用遊びエリアではポケモンの映像と共にピカチュウの声がフロアに響き渡っていた。
もちろん周りには誰もいない。
搭乗するノックスクートXW111の機材がタイから到着した。
ノックスクートXW111
ノックスクートの機材はLCCでよく利用されているナローボディのエアバスA320と異なり、
大型のボーイング777-200ERが使用されている。
B777-200ER 415席
・エコノミークラス:391席、3-4-3(後方は2-4-2)のアブレスト
※通常エリアとサイレントエリアに分かれており、サイレントエリアには11歳以下の子供は利用不可
・スクートプラス:24席、2-4-2のアブレスト
※機内食、受託手荷物20kgまで無料、機内持込手荷物2個15kg、優先搭乗、
専用チェックインカウンター、座席に電源完備、
足元スペース96.5cm、幅55.1cm、リクライニング20.3cmまで可能、、等、ビジネスクラス的なサービスとなっている。
「ノックスクート」はタイの「ノックエアー」とシンガポールの「スクート」の合弁会社。
2015年からタイの「ドンムアン空港」をハブ空港として運行開始。
日本への路線は関西空港以外に成田空港、新千歳空港に就航している。
機材のカラーは「スクート」の黄色をベースにしつつ、特徴的な先頭のデザインは「ノックエア」のくちばしが描かれている。

座席
今回ノックスクート利用時の搭乗率は4割~5割ほど。
春休み中の大学生利用者が多かった。
座席指定は有料。
もし指定していないと当日のチェックインカウンターで無作為に席をアサインされる。
今回は「スタンダードシート」を1200円払って座席指定していたこともあり、隣2席も空席で有難く3席独占できた。
後方の2人席は「スーパーシート」で座席指定が1800円と少し高くなる。
シートピッチも少し余裕がありスタンダードより広くなっている。
もちろんパーソナルモニター無し。
ブランケットも有料のため無し。
サービスがほぼオプションとなるのはLCCならでは。
座席の質感は悪くなかったが、ヘッドレストや枕(クッション)が無いのは長時間のフライトには少し辛く感じた。
シートピッチは拳2個分ほどと広い。
フルキャリアのシートピッチと遜色ない広さでLCCの中では断然広い方だと思う。
機材の年数を調べると18年、、かなり使いこまれている。
おそらくシンガポール航空のおさがりだと思われるが、せめて前のシートポケットくらいは直してほしい。
ひじ掛けには読書灯のスイッチとCAさんを呼ぶコールボタンがあった。
これに気付かない方々は知らぬ間に腕が当たって読書灯が点いたり、消えたりを繰り返していた。
機内サービス
ノックスクートの機内食はドリンクも含めて全て有料。
メニューには日本語での説明もあるので問題なし。
価格はタイバーツで書かれているが、日本円での支払いも可能とのこと。
ただし、おつりが全てタイバーツになるので注意が必要だ。
今回は特にお腹が空いていなかったので何も注文せず。
搭乗者の中にはミネラルウォーターを持ち込んでいる方もいたが基本的には機内への飲食物は持込禁止となっている。
ホットミール700円。
軽食は500円。
ホットミールとドリンクのコンボは800円。
カップラーメン350円。
ソフトドリンク250円。
レッドブルもあるところがタイっぽい。
コーヒーやビール、ワインもある。
ビールは420円くらい。
ドンムアン空港からモーチットバスターミナルへ
ドンムアン空港には予定より早く着いた、、が、
コロナウイルスの影響から全員バスでスクリーニング検査専用の場所に移動し一人一人頭に向けて体温測定された。
それ以外に厳しいチェック等はなく観光客も少ないことからあっさりと入国できた。
ドンムアン空港もガラガラ。
本来は人でごった返しているのがウソのように人が少ない。
3月10日時点で多くのフライトが欠航となっていた。
ドンムアン空港からパタヤへは格安のバス移動。
6番出口を出て「モーチット・バスターミナル」行のバス乗り場へ移動。
A1と表示されているバスに乗ればよい。
バスに乗って走り始めると係の方がお金を徴収に来るので座って待てばよい。
※一人30バーツ
バスターミナルから少し離れた場所に止められたので、バスターミナルまで5分ほどテクテクと歩く。
観光客と思わしき人のあとについていくと、よく分からない商店の中をどんどん進んでいく。
途中で右折してそのまま進んでいくとバスターミナルっぽくなってきた。
間違いなくバスターミナルだ。
まとめ
初めて国際線LCCを利用してみたが、ノックスクートは機材が大型のため機内では快適に過ごすことができた。
そもそも、国内線でよく見かけるエアバスA320などのナローボデイ機では関西空港からタイまでの移動は不可。
※2022年より新しい機材を導入した「Peach」が関西空港ーバンコク路線を運行している。
パンデミック前の状況がリアルに感じられたのは空港。
多くのフライトがキャンセルされ、利用者もほとんどいない状況。
特に、中国から訪れていた観光客が全く見当たらない状況には驚かされた。
この時は、まさか数年に及ぶ世界的な影響になろうとは思っていなかった、、
次回はモーチットバスターミナルからパタヤまでバス移動を紹介する。