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【マレーシアからタイへ】タイ国鉄の寝台列車に乗ってパダンブサールからホアヒンへ

タイ国鉄の寝台車両 鉄道
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2024年6月に訪れたマレーシアとタイ。

前回はマレーシアのクアラルンプールからパダンブサールまで特急列車を紹介した。

今回はタイとの国境にあるパダンブサールからタイのホアヒンへ向かう。

マレーシアの特急列車は電化されて車内も乗り心地も快適すぎた。

さて、久しぶりに乗車するタイの国鉄はどんなものか。。

パダンブサール駅

クアラルンプールから乗車した列車の駐着駅「パダンブサール」。

駅自体はそこまで立派な雰囲気ではないが、ホームや駅構内はなかなかの大きさ。

タイとの国境近くにあるため、マレーシアとタイを行き来する乗客で賑わっている。

時刻は14時40分。筆者はこれからタイの国鉄に乗り継ぐ必要がある。

パダンブサール駅

駅構内

先ほどもお伝えしたように「パダンブサール」の駅構内は広い。

というのも駅構内で出入国の手続きが可能なため、ある程度の広さが必要になる。

具体的には空港のパスポートコントロールを簡素化したものが設置されている。

また、タイ国鉄とマレー鉄道(KTM)の始発駅でもあるためチケットカウンターが分かれている。

筆者はタイ国鉄のチケットをオンラインで購入済み。

自宅でプリントアウトしたチケットを見せると問題ないとのこと。

わざわざチケットカウンターに寄る必要はないようだ。

パダンブサール駅のチケットカウンター

でもって、タイとマレーシアには1時間の時差があるため、分かりやすいように時計も分かれている。

パダンブサール駅はマレーシア側にあるためマレーシア時刻となる。

タイとの国境を超えた瞬間1時間戻るという不思議な体験ができる。

マレーシアとタイの時計

駅構内には飲食店もあった。

乗り継ぎや長時間の移動を考えると、このタイミングで食事をするのがベストかもしれない。

あと、売店もあるのでドリンクを購入しておくのがオススメ。

というのも、出入国の際に持ち物検査が省略されているからだ。

空港の場合は保安検査で強制的に捨てることになるが、何故かパダンブサールの駅では保安検査がなかった。

パダンブサール駅の飲食店

こちらは観光客の必須アイテム「SIMカード」売り場。

価格は確認していないが1週間用のSIMカードが大量に販売されていた。

パダンブサール駅構内のSIMカード売り場

他にマレーシアとタイ、それぞれの変換アダプタも。

タイとマレーシアはコンセントの形状が異なるため必要な場合が出てくる。

理由は分からないけどマレーシア=BFタイプは倍の価格。高!

まぁ、多くのホテルでは電圧こそ違えども日本から持ち込んだアダプタは利用可能だ。

売店で販売されているアダプター

駅構内で出入国

パダンブサールから乗り継ぐ列車は17時に出発する。

乗車する列車が到着するまで出入国の手続きはできないようだ。

目の前にある階段を降りるとイミグレーションだが、門が閉められて降りることができない。

結局2時間ほど駅構内で待機することになる。

、、、(・ω・`)

パダンブサール駅構内

16時20分になると多くの利用客が階段の近くに寄ってきた。

どうやら、出発の40分ほど前になるとイミグレーションが開放されるようだ。

近くで同じように列車を待っていたタイ人女性が教えてくれた。

そろそろ前に行かないと行列の後ろになるよって。

パダンブサール駅のイミグレーション

階段の門が開けられると大勢の客が一気にイミグレーションを目指す。

この通路の先にマレーシアの出国手続きがある。

オートレーンで入国したけど確認だけで特に問題はなかった。

その後にタイの入国手続き。友人カウンターが2つだけ。

こちらではタイ入国のスタンプをパスポートに押すだけ。

荷物検査や保安検査は一切なし。ドリンクの持ち込みも可能だ。

出入国にかかった時間は20分ほど。タイの入国手続きを終えると列車のホームへ。

タイ国鉄 No.46 Special Express

当然だが、列車の乗客しか駅構内のイミグレーションは利用できない。

なのでタイ入国手続きを済ませるとホームに残ることも不可。

全員が乗車するまで列車は定刻を過ぎても出発しない。

なので、イミグレーションで時間がかかっても乗り遅れる心配はなさそう。

タイ国鉄の気動車

今回予約した列車はバンコクへ向かうNo.46の寝台特急(Special Express)

パダンブサール駅出発時は先頭の気動車を含めて4両編成で向かう。

自由席の3等車が1両、2等車(寝台)が2両。

客車扱いは3両だけなので短い編成だ。

パダンブサール駅に停車中のタイ国鉄

筆者は寝台車両に乗車する。

途中のホアヒンまでは約10時間、下段の利用で価格は845バーツだった。

日本円で3,600円ほどとリーズナブル。

(・∀・)イイ!!

上段だと窓が無くて少し狭い。ただ、少しだけ価格が安くなっている。

タイ国鉄の寝台車両

車内の雰囲気

改めて車内の様子を紹介する。

牽引する気動車のすぐ後ろにある3等車の車内。

ボックスシートと天井の扇風機が昭和を感じさせる。

こちらの車両にはクーラーが設置されていないため、扇風機のみで暑さを凌ぐことになる。

タイ国鉄の3等車

日本で見られるような乗り心地の良いシートではなく角度が急なタイプ。

一応背もたれにクッションがあるので少しはマシかも。

あと、窓はガタガタ。。

老朽化は否めないが不衛生とまではいかないレベル。

タイ国鉄の3等車のボックスシート

筆者が乗車する2等寝台がこちら。

出発時点では座席モードで運行される。

寝台モードになると下段は座席を繋げて1つのベッドへトランスフォーム。

座席の上にある畳まれたベッドを水平にすると上段ベッドが姿を表す。

タイ国鉄の寝台車両

座席のシートピッチはやや狭いが、一人で利用する分には何ら問題なし。

上段の利用客は途中から乗車してきたため、座席の状態では顔を合わすことはなかった。

ちなみに、座席の横には上段を利用する際の階段と荷物置き場が設置。

タイ国鉄の寝台車

タイ国鉄にはトイレや洗面台が設置されている。

寝台車の洗面台は勢いが良くて三又の状態に。

水飛沫が飛んで使いづらい。。

タイ国鉄の洗面台

トイレは洋式とアジア式?の2種類。

どちらもハンドシャワーやトイレットペーパーは用意されているが、、

なんと、用を足すとトイレからそのまま線路へ。

そんまんま社外へ排出される仕様だった。

、、、(・ω・`)

なんだか申し訳ないというか、これでいいのだろうか?と躊躇してしまう。

タイ国鉄の洋式トイレ

寝台車両

パダンブサール駅を出発して50分弱でハートヤイの駅に到着。

この駅で他の車両と連結して長編成でバンコクへ向かう。

停車中のタイ国鉄寝台車両

列車の切り離しと連結を行うため、後進したり前進したりを繰り返す。

こちらの写真は前にあった車両が切り離され、後進している状態。

この後、連結する車両の最後尾に連結して出発準備完了。

このハートヤイ駅では売り子さんがたくさん乗車してくるので、夕食の購入をしておきましょう。

ハートヤイ駅で連結作業

ハートヤイ駅を出発すると座席からベッドへとトランスフォーム。

乗務員さんが次々に手際良く準備していく。

この作業を見てるだけでもなんとなく楽しめるなー。

タイ国鉄の寝台車両

ベッドになると枕とブランケットが提供される。

カーテンをきっちり閉めればそれなりにプライバシーの確保が可能。

タイ国鉄の寝台ベッド

古い車両なのでUSBポートは装備されていないが、電源コンセントは各座席に2口装備。

スマホやタブレットの充電は問題なし。

タイ国鉄の寝台車両

170cmくらいまでの方は足を曲げなくても大丈夫。

一方、180cmほどの長身は足を曲げるか、斜めに寝ないとキツイかも。

タイ国鉄の寝台ベッド

深夜の時間帯でも途中で停車、乗降客はいるため通路は終始明るい状態。

ほとんどの乗客は睡眠モードに入って走行音以外は静かな状態。

タイ国鉄の寝台車両

ガイトートと車窓

こちらはハートヤイの駅で購入した夕食。

ガイトート2つとカオニャオで70バーツ。

ちょっと高いけど、売り子さんから購入するので選択の余地はない。

味はまずまず。まぁ、ガイトートにあまり大きな差はないと思っている。

ガイトートとカオニャオ

ハートヤイ駅周辺の車窓。

窓の汚れは仕方ないが、サンセットを眺めながらの移動はテンションが上がる。

( ´ ▽ ` )

タイ国鉄からの眺め

深夜の時間帯になると途中駅の照明が幻想的に見える。

真っ暗な中に突然長いホームと流れる照明。

こんなん見てると全然寝れない。

むしろ、次の駅の様子を見たくてずっと起きてようと思う。

深夜の駅を通過

時刻は早朝5時前。外はまだ夜明け前で暗い。

と、ホアヒンの駅に近づくと乗務員さんが声をかけてくれる。

そろそろ目的地の駅だから降りる準備をしてね、、と。

これは車内アナウンスではなく、個別にそっと声をかけてくれる。

なんと優しく丁寧な対応。タイ国鉄の車両は古いが乗務員の対応には満足。

(・∀・)イイ!!

ホアヒン到着

結局、車内ではほとんど睡眠をとることなく目的地のホアヒンに到着。

ホアヒンの駅は2023年12月に新しく高架駅となり、とても立派な駅舎へと生まれ変わった。

ホアヒン駅

ホアヒンに到着した時間は定刻の5時12分。

まさか、定刻通り到着するとは思っていなかった、、

なんなら1時間か2時間くらい遅れてもよかったのに、こんな時に限って定刻とは。。

まぁ、決して悪いことではなく素晴らしいことなんだけど。

それにしてもホアヒンの駅は開放的でデザインがとても素敵。

駅の規模とデザインだけで比べればパタヤより全然豪華。

ホアヒン駅

一階に降りると乗務員のマスコット人形が出迎えてくれる。

ホアヒンのチケットカウンター

チケットカウンターはかなりコンパクトな印象。

駅の規模からは想像できないほど地味な窓口。。

まぁ、列車の本数や全体の需要を考えると十分なのだろう。

ホアヒンのチケットカウンター

夜明け前のホアヒン駅を外から眺めてみる。

ホームから眺めるより外から眺めた方が間違いなく素敵。

薄暗い中では幻想的な雰囲気を醸し出している。

観光地ホアヒンのPRには十分効果的だ。

ホアヒン駅

まとめ

※動画でも公開しています。

マレーシアからタイへ鉄道で移動したのは今回が初めて。

もともとは飛行機での移動を検討していたが、LCCと価格が同じだったことから鉄道を選択。

お財布に余裕はないが、時間はたっぷりある。

ならば鉄道の方が旅っぽくなるというもの。

マレーシアの快適な特急列車と比べるとお世辞にも最高とは言い難いが、、

タイの国鉄は寝台車で10時間乗っても4千円もしない価格が魅力的。

車両は老朽化して昭和のテイストだが、決して不衛生なことはない。

目的地の駅が近づくと乗務員さんが親切に起こしてくれるのでも有難い。

時間に余裕がない方は、マレーシアからタイへ飛行機で2時間。

一方、鉄道の場合はクアラルンプールからバンコクまでほぼ1日かけての移動となる。

少しでも旅気分を味わいたいなら是非鉄道での移動をお勧めしたい。

次回はホアヒンで宿泊したホテルを紹介する。

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